外遊帳 2012 秋

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12月30日(日) 干物 と iPod nano 

2日に1種類の割合でちゃりだ〜♪さんの干物を楽しんでいる。
それぞれ味は違うが、どれもこれも美味しくて、娘たちも大喜びだ。
これは、最高だ!








前回鳥がたくさんいたので、今回は鳥をメインに行こうと考えて家を出たけれど、そうすると今度は全然鳥がいないのであった。

小鳥は皆無。
ノスリやケアシノスリ、あとはオジロワシやオオワシがちょろちょろと見られたくらいであった。
撮影はできなかったが、ヤマセミを見つけたので、それが唯一の収穫だ。


ノスリかケアシノスリか。この後ネズミを捕まえて食べていた。


帰ると妻や娘が誕生日を祝ってくれた。
妻からiPodというものを貰った。こういうものは中学生の時のウォークマン以来で持つことになるのだが、科学の進歩に驚いてしまった。

いいものを貰った。今度森に持って行って、モモンガ待ちをしながら音楽を聴こう。




12月15日(土) 干物 と 鶉

九州のちゃりだ〜♪さんから、前回の贈り物に引き続き、干物が届いた。
鯵に鯖に鰯、フグにカマスにサワラ、赤いか、水カレイ、連子鯛、つぼ鯛、フグ、太刀魚、うーん、あと他にもあったかな。とにかく、干物の種類って、こんなにあったのか!?と思うくらいたくさんの種類の詰め合わせだった。
この魚はどんな味かな?と、毎日毎日楽しみに少しずつ食べている。



さて、またもや数日前に雪に降られて、釣り場まではスノーシューを履いて行かねば辿り着くのも大変な状況であったが、最後に一花咲かせなくては今シーズンが終わらないので釣り場に向かった。濁りは先週よりもだいぶおさまっているはずだったが、ここのところ急激に冷え込んでいるので、もしかすると川は凍結しているかもしれない。けれど見に行かずにはいられない。

いつもはにぎわっているポイントだが、車がとまっていない。
土手の上に車を止めてスノーシューで川まで歩いたが、上流からは案の定たくさんの氷が流れて来ていた。それでも、流れてくる氷の合間をめがけてルアーを投げ、2時間くらいは粘ったが、アタリは一度もなかった。




もう少し気温の上がる午後まで、いったんそこいらで鳥でも見ていようと、鳥見に切り替えた。

釣りメインに考えている日に限って、鳥の出は良く、冬の鳥があちらこちらにたくさん来ていた。






農耕地わきの茂みに、ちょっと見慣れない鳥がいた。
初めはホオジロの類だと思い、近づいたが、どうもそれにしては太り過ぎだ。
エゾライチョウにも似ている気がしたが、ライチョウよりはずっと小さい。雛がこの時期にいるはずもない。
こ奴は何だろうと撮影を続け、車でほんの2mの距離まで近寄っても、こちらを気にせず餌をついばんでいる。
あと他に思い当たるのは、ウズラなのだが、こんなところにウズラがいるのか?
そして、私の図鑑にはたしか、「警戒心が強く、見ることは殆どムリ」というような記述が載っていたはずなのだ。




帰って図鑑で調べるとこれはまぎれもなくウズラであった。卵以外は初めてみた。
図鑑には、夏鳥と書いてある。
観察難易度★★★★(殆ど観察の機会なし)となっている。クマタカだって、クマゲラだって、アカショウビンでさえ★3つなのに、★4つはすごい。

そんなのが冬に十勝をうろついているものなのかどうか怪しいので、卵が売っているくらいだからどっかで飼っているのが逃げたのかと、インターネットで「十勝・ウズラ」と検索をかけたら、『十勝産ウズラ豆』とヒットした。
養鶏(鶉)場が十勝にあるというような記述はなかった。

で、ウズラに興奮している間に、日が傾いちゃって、午後からの釣りは諦めてしまった。
帰りに橋の上からフライマンが数人川に立ちこんでいるのが見えた。知り合いのフライマンもあの中にいるのだろう。この時間に立ちこんでいるということは、きっと魚は釣れたのだろうと思う。流れてくる氷も随分とおさまっていた。

これで今シーズンのアメマスは終わりだ。一花咲かせなかったけど・・・。
最近は春のアメマスはあまりやっていないが、今回は春の開幕が待ち遠しい。


12月8日(土) 先週の奴が忘れられない

この週に結局雨だの雪だのが大量に降り、川は増水と濁りで釣りは怪しくなってしまった。
それでも諦めきれずに、釣り道具を車に詰めて川に向かった。

橋の上から川を見た様子では、ちょっと無理そうだったので、鳥見に切り替えた。


ネズミにしばらく遊んでもらった。可愛かったけど、あれじゃあ、他の動物の餌になるわな。

ヤチネズミが、私を気にすることなく盛んに餌を探しまわっていたが、大した収穫もなく、1日を終えた。
午後に降りだした大雪に、夜と翌朝に2回の除雪を強いられた。

なんだか、冴えない休日だったが、九州の友達が送ってくれた「山うに豆腐」をつまみながら、安売りで買ったババガレイで煮つけを作った。
美味いつまみがあると、酒がすすむ。少し酔いがまわると、冴えない休日も、まんざらでもなかったような気になってくる。これは、まあ、いつものことだ。
ちゃりだ〜♪さん、ありがとう。こちらからも、そのうちなんか送ります。


「山うに豆腐」は、熊本五木村で作られているそうだ。下のお菓子は、なんばん往来。


酒に合う〜♪


なんばん往来は、家族みんな大好きです。



12月1日(土) とんでもない奴をかけた。

釣りをしてその日に更新なんて最近はしていないのだが、今日は特別だ。
数時間前にすごいのをかけて、そしてばらした。

朝ゆっくりと起きて朝飯を食べ、その後犬の散歩に行ってから、今日はどうするかなあと考えた。
夕方から飲み会が入っているが(毎週だな)、それまでは空いている。

先週の釣りでドロドロになったウェーダーやら上着やらをそのまま物置に放置してあったので、ドロのまま凍りついていた。このままじゃ履けもしないので、車の中で溶かしながら釣り場を目指すことにした。
途中、オオワシやらオジロワシやらを眺めたり、写真を撮ったりしながら、昼ごろ良く行く大河の下流域に着いた。

このまま、鳥見を続けるか、釣りをするか迷ったが、ウェーディングシューズも大体とけたようなので、少しだけ竿を出してみることにした。釣り人はまばらで、非常に寒い。上がって来た一人目の釣り人は「小さい」と言い、次の3人組は「釣れない」と言う。

あまり期待はしていなかったが、ポイントに入ってほどなく小さいのが釣れた。
その後もポツポツ釣れたが、50cm半ばぐらいのサイズまでで、あまり大きいのは釣れない。
何匹か釣ったので、鳥見に切り替えるかどうかちょっと迷ったが、いつも魚が釣れるわけではないので、このまま粘ればもしかすると70台が来るかもしれないと、釣りを続けることにした。


こんなのは、何匹も釣れた。

そう決断して、ほんのしばらく後だったと思う。
沖に投げた26gの蛍光黄色のスプーンにぐっとアタリがあった。合わせると、重量感と大きな首振りが腕に伝わった。

掛った瞬間は「やったぜ、結構大物だ。」というくらい感覚だったのだが、魚がゆっくりと下流に泳ぎだした時に、その魚がこれまで出会ったことのないほどの大物だということに気がついた。
竿はイトウ用に買ったミディアムヘビーで、35gのルアーまで投げられる固い竿だったが、その竿が、根元の方から大きく弧を描いている。
しっかりとホールドしないとのされそうになるパワーを感じながら、本当に私の竿にこんな魚が掛ったのかと、一瞬それが現実に起こっていることなのかどうなのかが、わからなくなった。もしかしたら下流に流れゆく流木にでも引っかかっているだけなのではないかと、目の前のチャンスを疑ったりもした。
しかし、ラインやロッドを通して伝わる巨大な生命反応は、確実にこれが現実だと私に伝えて来た。

下流側には大きな木が沈んでおり、そこに入られればアウトだ。
しかし、強引に止めればラインか、魚の口が切れてしまうかもしれない。
きつめに締めたドラグをジジッと出しながら遠ざかっていくその魚を、さらにドラグを締めて動きを止めた方が良かったのか、逆にドラグを緩めた方が良かったのか、獲れなかった今、結論はでないが、その時私はドラグをほんの少し緩めて、魚への圧を少し減らした。一度沖に出させて下流の岸際にある沈倒木に潜りこまれるのを避けようという計算もあった。

ゆっくりと、しかし力強く遠ざかっていく魚のひきを身体じゅうで耐えながら、心臓の鼓動はさらに大きく、足は少し震えていたと思う。

数分たつと魚は少し弱って来たのか、ゆっくりとリールが巻けるようになってきた。
竿は、常に大きくしなっていて、魚にプレッシャーを与え過ぎている気もしたが、自由に遊ばせるにはその場所は障害物が多すぎた。
手前10mまで寄せられれば、障害物はない。
そこまで寄せてから、後は無理はせず、さらにゆっくりと弱らせて取りこむのがベストに思われた。

と、不意にラインのテンションが軽くなった。
魚が暴れたわけではない。唇が切れた感触だった。

軽くなって、数m巻いたところでルアーフックが沈んだ障害物に引っかかったが、もしかしたらそれはさっきの魚なのではないかと、しばらくは、竿をあおったり、糸を切ったりできずに、竿をアーチ形にしならせたまま呆然としていた。
この糸の先には、もう魚がついていないと、納得させるまでに少しの時間がかかった。
もしかすると、木に絡んだ糸の向こうにまだ魚がついていて、ふとしたきっかけで竿先に生命反応が蘇るのではないかと、竿先を見つめたが、それは無駄であった。
我に返ると、私はずっと口をあけっぱなしにしていた。

雪の上にへたり込んで、しばし放心状態が続いた。
体はまだ緊張していた。ファイトのせいか、興奮したせいか、さっきまであんなに寒かった体が全く寒くなくなっていた。

その後は全くの上の空で、何匹か追加した魚が、何匹だったのか覚えていない。

魚体をみていないので、正直サイズがどのくらいあったのかはわからない。
これまでの引きと比べようとするが、どうもうまくいかない。

これまで釣った最大のアメマスは76cmあったが、痩せていたので参考にならない。
今年釣ったイトウは77cmあったが、引きは今回の魚の方が何倍も上だ。

アメマスなら、釣ったことのないサイズ、80以上でしかも遡上系の砲弾タイプだろう。
アキアジなら、ほっちゃれじゃなければ、一番知っている引きに近いと思う。これなら、あきらめがつくのだが。
イトウなら・・・。こういう太い流れでイトウをかけたことがないのでわからない。が、夏に釣ったイトウの引きから考えて70cm80cmというサイズではないと思う。

帰りの車の中で3度も『ちくしょう!』と大声を出してしまった。

あ〜。くやしいよ〜。


下流にある、あの倒木に入られないように、ファイトしたつもりだったのだが。

くやしい。

あの魚さえ掛らなければ、今日は今日で良い釣りだったのだ。
釣りをやり始めて、初めて出会ったあんな魚に、また出会えるのだろうか。

11月23日(キン) 勤労(キンゾー)感謝の日

なんと、8月末のカラフトマス以来の釣行だ。
夜中に出発し、キンゾーさん宅を目指す。
途中から雪が激しくなって来て視界が遮られる。
天気予報では、雪や雨になる予報だったが、こんな強い振りは予想していなかった。

キンゾーさんの家からは、彼の車に乗せていただき、釣り場を目指した。
だんだん辺りが明るくなってくる。雪は止む気配がない。
当初予定していた、カヤックを漕ぎながらの釣りは、悪天候で断念した。
カヤック釣行も相当に楽しそうだが、正直私は、カヤックだろうが歩きだろうが、雨降りだろうが、大雪だろうが関係がなくワクワクしていた。

釣り始めから数時間は、ほとんど魚からのコンタクトがなかった。
どこからでも魚が出そうな雰囲気はあるのだけれど、どこからも出なかった。
そんな中、大切な竿の先を折ってしまった。
偶然とはいえ、これは痛かった。こんな偶然だ。

 着膨れしてベストのバックルが閉まらない
→そのためベストについているお茶入れが斜めになり、どこかにお茶入れを落としてきてしまう
→まだ大した距離を歩いていないため、戻ればお茶を発見できる見込みがあったため引き返す
→引き返す途中、気になるポイントがあったためスプーンを打ち込んでみた
→いい加減に打ち込んだものだから対岸付近の水没した木にルアーを引っかけてしまう
→深い川なのだが、そのあたりはたまたま対岸付近まで川の中を歩けそうだから渡渉して取りに行くことにする
→もう少しで届くというところで深くて届かない
→竿先でルアーをちょんちょんとつつく
→竿先に絡んだPEラインと無理な方向への捻じ曲げが原因で竿先が折れる
→がっかりして川に降りた場所からちょっとだけ下手の土手を這い上がると、目の前にお茶がある。
→なんだ、ルアーなど投げずにもう数m歩けば運命は変わっていたのにと、さらに後悔する。

どうだ。長く書いたが、こうしてみると、別に面白くない。それに、偶然などどこにもないな。これは私の不注意という必然だ。

最初の魚が釣れたのは10時を過ぎていた。しかし、その後は徐々に活性があがり、昼前からはここぞというポイントからは次々と魚が出た。雪もあがり、午後からは陽射しもあった。サイズも61cmを筆頭に50cm後半の良い型が何匹か見られた。キンゾーさんは、かわいいサイズのイトウを2尾も釣っていた。



この日の最大は61cmだった。

昼ごろからはキンゾーさんにお借りしているABU505を使って釣った。
これまではちょっと釣ったら普段のリールに戻していたのだが、今回は午後ずっと使ったので、だいぶ慣れた。キンゾーさんの使っている508と並べてABU500クラブ風に写真を撮ってみた。



ABU500クラブとは、ABU500を愛用する方たちによって作られている会で、キンゾーさんがその事務局をやっている。私も入ってみないかと誘っていただいているのだが、インチキ釣り人の私などが入れていただくことなど恐れ多いとお断りしている。入会資格に、変わり者だか、変人だか変態だかじゃないと駄目だって書いてあったし(おっと、丁度これを書いている時にHPを見たら、会員募集が打ち切りになっている!残念!)。

さて、結局、朝から日没まで釣りをし、20尾ほどのアメマスのファイトを楽しんだ。帰りの林道にはフクロウが現れて、我々を見送ってくれた。大満足の釣行だった。
車中で

「勤労感謝の日に何度一緒に釣りに行きましたかね?」
「結構行ってる率高いよね」
「HPで釣り日記を見てみればわかるけど・・・」

などと話をした。キンゾーさんと初めて会い釣りをしたのが2000年の勤労感謝の日だったのだ(勤労感謝の日のことを、キンゾーさんはキンゾー感謝の日とよんでいるが、私は恥ずかしくてそんなこと言えない。そして、口にできずに『勤労感謝の日』と言うと『キンゾー感謝の日だろ』と訂正されるのが苦痛)。そして、その後、何度もこの日に一緒に道東河川で釣りをした気になっていた。しかし帰って調べてみると、意外なことに、勤労感謝の日にキンゾーさんと釣りをしたのは、2000年と今回の2度だけだった。これには驚いた。人の記憶って、いい加減なものだ。

帰ってから、20尾ほど釣った魚の写真やら、動画やらを見ながら夕飯を食べていると、娘が『勤労感謝の日だから』と言って、プレゼントをくれた。5歳の娘はノースアングラーズをくれた。自分でこれが良いと選んだそうだ。釣り雑誌は最近全く買わないのに、そんなものを私が読むことをどうして知っているのだろう。
10歳の娘はすしの形をしたマグネットと折り紙で作ったカード。カードには「いつもありがとう」とメッセージが書き添えてあった。けれど、なぜ、すしのマグネット???

ありがとう、娘たち。最高の一日!


North Anglersは100号だそうだ。2号の「十勝川」を持っている。


11月11日(日) 秋のナキウサギ

前の日に娘の友だちが二人遊びに来た。
妻は飲み会だったから、私が小さいお客さんたちに夕飯をごちそうした。
妻がいても、私が作るのだけどね。たぶん。
シュウマイの皮で作るいつものチビ餃子を80個ぐらいと、シュウマイの皮の簡単ピザ20個をたいらげてくれた。明るく楽しいまあきち家の食卓で、二人の友だちは終始爆笑していた。
「いつもこんななの?」
と聞く十歳のお客さんは、今までの人生で一番笑ったと言った。
今までの人生って、あなた。
帰ってからおうちの人に、ウチで見聞きしたことはあまり話さないでね。
「あんなヘンタイ一家とは付き合っちゃいけません」
などと、まともなウチなら言うかもしれない。


さて翌朝。天気が良いので、山に行った。
本当は釣りがしたかったのだが、川は、今週降った雨で泥濁りなので仕方がない。

山の上の方はきっと雪に覆われているだろうから、山に登らずふもとのポイントに行った。
先週そこにあった雪は、すっかりとけてなくなっていた。
午後に着いて、暗くなるまでそこにいたが、何匹ものナキウサギさんたちが、愛想よく相手をしてくれた。


途中に見つけたエゾリス。










11月3日(土) 雪山登山



ひさ〜しぶりに、朝から夕方まで時間ができたので、早朝からナキウサギの山を目指した。


山は雪がちらついており、風も強かった。
寒さの予想を誤って、装備がだいぶ甘かった。
気温も低いし、風雨(風雪)もあるので、最初は駐車場から近い場所に入った。しかし、そこでは1時間で鳴き声が2回しただけだったので、場所を変えることにした。

一応移動はしてみたもののお目当ての山の頂上はガスに覆われて見えていなかった。森は風でゴウゴウと唸りをあげていて、どうしたものかと迷ったが、とりあえず、天候が好転するまで路側帯に車を止めて寝た。

1時間ほど寝て起きると、山頂が少し見えるようになっていた。
相変わらずの強風と、ぱらつく雨だか雪だかという状況に気持ちはややヘタれてきつつあるものの、折角の数少ない休みなので、このまま帰りたくはないという複雑な心情。まあ、行くだけ行ってみようと、登山靴の紐をしばりなおし、アキレス腱を伸ばして、雪を少し被った登山道へ分け入った。


登山道が雪の下になってしまって、イマイチルートがわからない。

足場は少し悪かったが、森の中では風も弱まり、普段とさほど変わらぬ労力で登ることができた。
3分の1ほど登ったところで、ライチョウに会った。雪景色の中でライチョウに出会うのは初めてだ。本州のライチョウなら羽が白くなっている時期なのだろうが、エゾライチョウは1年中同じ色だ。
エゾライチョウ自体はそれほど珍しい被写体ではないが、結構近くで愛想よくとまっていたので、大きく写真に撮れて嬉しい。山を下りた後に「無理をして登って来た甲斐があった」と自分を納得させられる最低限の保険を得たような気持ちだった。



頂上に近づくにつれ雪は深くなり、ナキウサギのポイントに行く道は雪の下となっていた。どこを通って良いのやら半信半疑で歩いたが、ほどなくナキウサギのガレ場に着いた。一応GPSを携帯していたので、もし道を間違えても遭難はしないのだ(いや、帰り途中でバッテリーがあがったから、やっぱりルートを見失っていたら遭難は免れなかったかもな)。

ガレ場は、一面真っ白に雪が積もり、とてもナキウサギが出てくるようには見えなかった。
念のためぐるっと見て回り、雪の上にナキウサギの足跡を探したが、それらしきものはやっと、1,2カ所ある程度だ。ほとんど巣から出歩いていないのだ。

それでもイタチの仲間のものらしき糞が落ちていたので、これは、クロテンでもこの辺をうろついているに違いないと、もう少しあたりを探すと、やっぱりいた。


しばらく私に気付かずうろつき、ハッと私に気付いたら一目散に山に帰っていった。

テンはその後、どこかへ行ったり、再びあらわれたりと、しばらくそのへんをうろついていた。
思いがけず、至近距離でクロテンを観察することができたが、失敗したことに、カメラの記録サイズをSにしたまま撮ってしまった。動物などを撮りに行く時にはS+RAW画像で記録することにしているのだが、今回は、下の娘のお遊戯会のままの設定だったのだ。


一度遠くに逃げて行ったクロテンだったが、しばらくすると不意に目の前に現れた。

ところで、娘の写真の記録サイズが、動物の写真以下というのは、聞く人(まあ妻だな、この場合)が聞いたらヤバイことなのだが、ヤバイ人はこのサイトなど見ていないので、ここに暴露しても何の問題もない。娘などは撮ろうと思えばいつでも写真に写せるが、野生動物との出会いは一期一会の千載一遇なのだよ。
そうだ、思い出した、その娘の発表会の日は先週の土曜日で、文句のつけようがないくらい素晴らしい秋晴れの一日だったのだ。くそー。どうせ発表会など、室内でやるのだから、暴風雪で構わないのに、なんだってんだ。先週無駄に晴れるから今週の天気が悪くなるんだっつーの。

などと、カメラ設定の不注意を、全然別のことにあたりちらしつつ、2時間近くクロテンがもう一度戻っては来ないかと粘ったが、駄目だった。ナキウサギも鳴きもせず、体は芯から冷え込み、飯もないので、あきらめて下山した。

このまま帰ろうかとも思ったが、念のため朝一に入った場所に戻ると、今度は朝と違って比較的愛想よくナキウサギたちが相手をしてくれた。
ずっと出ていたのかとそこにいた人に聞くと、午前中は全然出て来なかったが、昼過ぎから出始めたとのことだ。
「やはり、風がやんでくると、出るのですかね」
と知ったかぶってしゃべったら、
「いや、出始めた時には、すごい強風だったんですよ」
とのこと。
へー。そうなんだー・・・。


数匹のナキウサギが入れ替わり立ち替わり、近くに出てきた。

来週末、丸1日遊ぶのは難しそうだけれど、半日ぐらいはきっと遊べる。
何して遊ぼうかな。


今年はシシリアンルージュに世話になった。

遊びに行ったネタに乏しいので、料理ネタでお茶を濁そう。

シシリアンルージュの前に、紹介しておきたいのが、シロさんに頂いたキハダマグロ。
シロさん、9月にマグロを釣りに行ってきたそうです。マグロを釣りにですって!?すごいなあ。
それで、ご自分で釣った魚ではないそうですが、キハダマグロのブロックを持ってきてくれたんです。

キハダマグロと侮るなかれ、ものすごく美味しかったです。
生だからかなあ?私が普段スーパーの安売りで買うキハダマグロとは、明らかに味が違いました!
今年はキンゾーさんはブリをくれるし、シロさんはキハダをくれるし、最高です!これで、kameさんがアキアジをくれれば完璧なんだけど、あの人はなにをやってるのかなあ。


でっかいかたまりを、ありがとう!さわやか、さっぱりという味なんです。いくらでも食べられる。


ちょっとおしゃれにはちみつとマスタードでソースを作ってかけてみました。

さて本題はシシリアンルージュだ。
8月から9月にかけて、何度これでトマトソースを作って食べたか分からない。
昨年イトウ釣りの帰りに道の駅で買ってきて以来はまって、今年は自宅の畑に3本植えたのだが、次々になり、多い時には一度に5,60個の収穫があった。そんな時にはたくさんソースを作って冷凍した。
最近でも、枯れながらもなんとかがんばって実を付けており、昨日(10月13日)も20個ほど収穫することができた。



楕円形のミニトマトだ。生でも食べられるが、熱を加えると味が劇的に変化する。


湯むきをする。つるんと剥けて快感だ。同時にニンニク、ベーコンをオリーブオイルで炒める。


ざくっと切ったシシリアンルージュを投入。パスタが茹で終わる頃にはソースもできる。



オリーブオイルと塩だけでもうまいが、この日は赤ワインとすったチーズを加えた。


バジルは飾りに使ったり、刻んでソースに混ぜたりする。これも庭でとれたもの。

シシリアンルージュとオリーブオイルが混ざった味は本当にびっくりな味なんけれど、「ぬめーっとした旨さ」って表現しても、美味そうに思えないよなあ。



ミニトマトやら中玉トマトやらも山盛りとれたので、オーブンで焼いて、ローストトマトに。


美味いと思うが、家族は好きじゃないらしいので、もう作らないなきっと。



夏に釣った、カラフトマスのカルパッチョに添えた。

さて、今回どちらの料理にもチーズがかかっているが、これは、新調したチーズおろし機ですったものだ。
ネットで見つけて、夏に買ったのだが、固いパルミジャーノがすぐにすり下ろせる優れもの。
今は、これなしじゃあ、生きていけません。


チリス チーズグレイダ―


さらに、パルミジャーノレッジャーノ 1kg 3000円


チーズの欠片を入れてハンドルをぐるぐる回すと、こんな感じで出てきます。